「数学Ⅲのレベルが高い」
「大学生活が忙しくなりそう」
などという理由で、理系を選んで後悔している人は一定数存在します。
高校生は2年生になる前に文系か理系かを選択する必要があります。
受験に必要な科目が異なり、高校ではより専門性の高い学習が求められるためです。
理系を選択して後悔した場合は、どのように対処すればいいのでしょうか?
今回の記事では、理系を選んで後悔する5つの理由や理系を選んで後悔した時の対処法、理系を選ぶメリットを紹介します。
理系を選んで後悔する学生は多い?
高校では、一般的に理系と文系に分かれて学習を行います。
進学する大学によって必要な知識が異なりますし、高校では中学と比較するとより専門性の高い学習が求められるためです。
通常2年生になる前に理系か文系か選択します。
このタイミングで理系を選んだ人の中には、選択を後悔する人が一定数見受けられます。
「文系の科目のほうが興味ある」「理系科目の授業レベルが高い」など、後悔する理由は人によってさまざまです。
自分の選択を後悔すると、勉強へのモチベーションを維持しにくくなり、成績にも影響が出る可能性があります。
理系を選んで後悔する理由
理系を選んで後悔する理由を紹介します。
数学ⅢCのレベルが高い
理系を選んで後悔する理由のひとつとして、数学ⅢCのレベルが高いことが挙げられるでしょう。
数学はⅠA、ⅡB、ⅢCというようにレベルに分かれています。
この中でも、数学ⅢCのレベルはⅠAⅡBに比べられないほど難しくなるといわれています。
計算問題が複雑になるだけでなく、微分積分の応用など出題される問題のレベルも一気に上がります。
理系の大学は数学Ⅲから出題されるので、受験へのプレッシャーも上がる可能性があるのです。
理科2科目が必須
理系を選択すると理科2科目が必須になります。
しかし、難易度の高い理科を2科目選択することに負担を感じる人も少なくありません。
具体的に説明すると、理系は物理、化学、生物、地学から2科目を選択します。
特に化学と物理を選ぶ人が多いですが、どちらも内容を深く理解するには多くの学習時間が必要になります。
計算問題だけでなく、用語や公式などを暗記する必要があるので、理科系科目が苦手な人にとっては理科2科目は負担が大きいといえるでしょう。
理系を選んだ明確な理由がない
理系を選んだ明確な理由がないという場合、後悔する可能性が高まります。
「理系科目のほうが得意な気がする」「文系でも別によかった」などという人は、難易度の高い理系科目を勉強をするモチベーションを保ちづらくなります。
文系・理系の選択は進学できる大学の学部にも影響します。
そのため、どうして理系を選択する必要があるのか、どういった課題が生じるかなどを選択する前に考えることが大切です。
大学生活も忙しい傾向
大学や学部、研究内容にもよりますが、理系のほうが文系よりも大学生活が忙しくなる傾向にあります。
研究以外にも、インターンやアルバイト、部活・サークル、ボランティア、留学など、さまざまなことに挑戦したい人の中には、理系を選択して後悔する人がいるのです。
また、理系を選択すると大学院に進学して研究を続けるケースが多く、研究に費やす時間が必然的に多くなります。
就職先が制限される
理系を選んで後悔する人の中には、就職先が制限されることを懸念する人が多いです。
文系の場合、研究内容と関連性の低い就職先を選ぶことも一般的ですが、理系の場合は研究内容の専門性がより高いため、自分の研究内容を活かせる就職先を選ぶ人が多くなります。
そのため、将来やりたいことが決まっていない状態で理系を選択してしまったことで、キャリアについて不安を感じることがあるのです。
理系を選んで後悔した時の対処法
ここでは、理系を選んで後悔した時の対処法を紹介します。
文転する
理系を選んだ場合でも文転できる可能性があります。
文転とは、理系コースに進級した生徒が文科系学部を受験することです。
文転をすれば理系の学部を選ぶ必要がなく、自分の興味にあう大学に進学することができます。
さらに、私立大学の中には英語、数学ⅡB、国語で受験できる大学もあります。
しかし、学校では卒業するために受験で使わない科目を勉強する必要があり、テストの時期が大変になる傾向にあります。
こういったデメリットを踏まえた上で、先生や保護者の方と相談して決めることをおすすめします。
数学ⅢCを使わない学部を選ぶ
数学ⅢCでつまずいている場合、数学ⅢCを使わないで受験できる大学や学部を選ぶことをおすすめします。
数学ⅢCが受験科目から外れれば、理科2科目に集中できますし、プレッシャーも軽減されます。
例えば、農学部や情報学部などでは数学ⅢCを使わずに受験できるところがあります。
ただ、選択を後悔しないためにも、受験科目だけで進学先を決めるのではなく、本当に学びたい内容か、進学したい大学か考えることも重要です。
私立大を受験する
理系コースが難しいと感じている人には、私立大学を受験することを視野に入れるといいでしょう。
一般的に私立大学は英語、数学、理科1科目で受験することができます。
また、先述した通り数ⅡBまでの範囲で受験できる大学もあります。
受験科目を3科目に絞れば成績が伸びやすく、志望校に合格できる可能性が高まります。
もちろん、国公立と比較すると私立は学費が高いため、必要に応じて保護者と相談するようにしましょう。
理系を選ぶメリット
理系以外の道を選びたい人は、理系を選ぶメリットを把握した上で進路を考えることが大切です。
ここでは、理系を選ぶメリットを紹介します。
論理的思考力が身に付く
理系コースを選択すると論理的思考力が身に付きやすいです。
論理的思考力とは、複雑なことを体系的に捉え、筋道を立てながら考える力を意味します。
理系では、客観的・数値的に物事を捉える科目が多く、勉強をする中で自然と論理的思考力を養うことができます。
この論理的思考力をもつ人材へのニーズは高く、就職でも有利になる可能性があります。
実習や実験が多い
理科科目は座学だけでなく、実習や実験を通して学びを得る機会が多いです。
座学よりも能動的な学習ができるので、学習への満足度が高くなる傾向にあります。
また、理系の学部に進学すればこういった実習や実験をより本格的に行うことができます。
そのため、実習や実験が好きな人や座学が苦手な人は、理系を選択することをおすすめします。
後悔しない選択をしよう
今回の記事では、理系を選んで後悔する5つの理由や理系を選んで後悔した時の対処法、理系を選ぶメリットを紹介しました。
理系を選んで後悔する主な理由には、数学ⅢCのレベルが高い、理科2科目が必須、就職先が制限されるなどが挙げられます。
しかし、実習や実験が多い、論理的思考力が身に付くなど、理系を選ぶメリットも多く存在します。
理系を選択すべきか迷っている人は、こういったメリットとデメリットを踏まえた上で選択することが大切です。
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